ネットバンキングの不正送金ウイルス「ゼウス」を保管していたり、身代金要求型ウイルス「ランサムウエア」を販売したりしたとして、不正指令電磁的記録提供容疑などで逮捕されていた札幌市の中学2年の少年(14)を、警視庁などは8日にも追送検する。警視庁などはまた、少年からウイルスを購入したとして、千葉県の男子高校生ら未成年の4人も新たに書類送検するという。共同通信などが伝えた。
毎日新聞によると、少年は6〜8月、無料通信アプリ「LINE」で知り合った中高生らに「ゼウス」を販売した疑いが持たれている。少年のパソコンには4種類のウイルスが保存されており、ゼウスを販売した1人からは、代金として電子マネー100万円分を受け取っていたことも判明したという。
少年は11月3日、ゼウスを保管していたとして逮捕され、同24日には、ランサムウエアを、LINEで知り合ったという名古屋市の中学2年の少女(14)に販売したとして、再逮捕されていた。少年はさらに、別のツールを譲るなどとうそをつき、少女のパソコンに遠隔操作ウイルス2種類をダウンロードさせ、少女のフェイスブックやスカイプ、メールなどの情報を盗み取ったとされている。
同紙によると、札幌市の少年はこの他、高校生1人のパソコンにランサムウエアを感染させ、3000万円を要求していたことも判明したという。