デンマークの教会⑤
エイエダル教会 Egedal Church
2011年8月13日(土)訪問 場所 デンマーク コッケダル Kokkedal
1990年竣工 設計 フォー&フルナー(オーデンセのトルンベルグ教会と同じ)
赤レンガ壁に白のライン、花が開いたようなデザインの教会
午前9時06分コペンハーゲン発、列車は北に向かいコッケダル9時42分着。駅前から150Sのバスに乗り5分で到着。白樺の林と広々とした緑の芝生に囲まれ、エイエダル教会はひっそりと建っていた。人は誰もいない。風だけがさわさわと音を立てている。
赤レンガと白いラインが緑の芝生にくっきりと映り、花が開いたようなバランスのよい三角形の組み合わせ。中庭に並ぶ朱と白の円柱がイスラムの宮殿をイメージさせる。
階段を上ると開放した内庭が設けられ、エントランスに続く。ゆったりと語りたくなるスペースだ。写真左手の棟が教会、右手の棟は教区センター、中央はカリヨン塔。
礼拝堂
この日はカギが閉まっており(カトリック教会はいつも開いているが、プロテスタント教会はどこの国も閉まっている)、残念ながら中に入ることができなかったので、窓ガラスに額をはりつけて内部の写真を撮った。
サッカー場のような広大な芝広野の中に静かにたたずむ教会、人がいない教会。聖壇に花が美しく飾られている。明日の日曜日にはどのくらいの人たちが礼拝に集うのであろうか。風が吹いていく。
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西村晴道(にしむら・はるみち)
1948年、靜岡県生まれ。一級建築士。法政大学工学部建築学科卒。住友建設株式会社入社・退職し、アメリカ合衆国ソービック建築設計事務所短期留学を経て、1984年、西村建築設計事務所開設。現在に至る。ルーテル学院大学第10回リード賞(キリスト教芸術分野)受賞。日本福音ルーテル静岡教会会員。著書に『FINE ROAD―世界のモダンな教会堂をたずねて』(イーグレープ)。