【CJC=東京】作家の曽野綾子氏が「日本でも移民を受け入れた上で、居住区を分けた方がいい」と2月11日付の産経新聞のコラムで主張したことについて、ロイター通信や米ウォール・ストリート・ジャーナル紙など海外メディアが批判的に報じた、とネットメディア「ハフィントン・ポスト」(日本語版)が紹介している。
曽野氏がコラムでアパルトヘイト(人種隔離政策)を実施していた南アフリカに触れ、日本も移民を受け入れ、人種ごとに居住区を分けたほうが良い、と主張したことについて、ロイター通信は「政府のブレーン、アパルトヘイトを賛美し、首相に恥をかかせる」との見出しで報じ、政治評論家の感想として、「日本にダメージを与える発言。(オリンピックを控えた)東京は海外からのイメージダウンを避けようと必死になるだろう」と報じたとしている。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙はブログで、「もし記事に誤りがあるなら、私はそれを正します。私も人間ですから、過ちを犯します。しかしこの記事について、誤りがあるとは私は思いません」という曽野さんのコメントを掲載した、と報じている。
さらにハフィントン・ポストは、刺激的な論説で知られる米国のウェブメディア「デイリービースト」が、「新聞コラムニストが日本にアパルトヘイトを望む」という見出しで、曽野さんが安倍晋三首相の教育再生実行会議に加わっていた、いわば首相のブレーンだったことを詳細に記述し、取材に対し「曽野綾子さんのコラムはいつも掲載している連載もの。多様な意見があるべき、と考えるのは自然」と産経新聞がコメントした、と報じている。