1月11日と18日、日本福音教会(JEC)の新年聖会が各ブロックで開催された。18日の大阪南ブロック新年聖会(会場:堺福音教会=大阪府堺市)では、アンテオケ宣教会のアルゼンチン派遣宣教師である在原繁(ありはら・しげる)氏がメッセージを語った。
聖会では新成人を祝福する時がもたれ、谷口卓嗣牧師(堺シオン教会)のギター演奏に続いて、19歳のアルゼンチン人パトリシアさんが、11歳でイエスを信じ、歩んできたその半生を証した。
在原氏は、1988年1月、家族5人で宣教地アルゼンチンに到着。以来27年間、アルゼンチンのミシオネス州で宣教の働きを続けている。在原氏は、最も大切なことは「神を礼拝すること」と語り、「全てのつくられたものには目的がある。ところがその中で、人間だけがつくられた目的が分からないと言って右往左往している」と指摘。「献身」を一番分かりやすく言い換えた言葉は「覚悟」だと言い、自身の宣教地ミシオネス州を舞台した映画『ミッション(原題:The Mission)』(1986年)のストーリーを解説した。
その後、在原氏は、10年程前、ある宣教大会でメッセージしたときのことを語った。なかなか盛り上がらない若者に向かって、当時、在原氏はこんな話をしたという。
「素晴しい結婚がしたい、立派な車を持ちたい。間違いじゃない。でもあながたが心の底から願っていることは、命を捨てても惜しくないと思えるほどの価値あることのために、自分の人生を完全燃焼しながら生きることではないですか」
すると、青年たちは真剣な眼差しで在原氏を見つめ、姿勢を正したという。
「その時、私はこう思いました。青年たちは、本当は価値あることのために、人生を、自分の持っている全てを活用して完全燃焼していきたいんだと」。そして、在原氏は壇上からこう語り掛けた。「きょう、ここにおられる皆さんも同じではないでしょうか」
聖会後、パトリシアさんの証しに感動したという新成人の大野彩也香さんは、「同じ年齢だけど、神様を信頼する姿勢を尊敬します」と話した。JEC理事長の我喜屋明牧師(堺福音教会)は、「新年にふさわしいメッセージを頂いた。私も、命を削るよりも、命にまさる恵みによって前進したい」と笑顔で語った。