【CJC=東京】バチカンがシスティーナ礼拝堂を企業イベントのために初めて貸し出した。
礼拝堂を借りたのは、ドイツの自動車メーカー「ポルシェ」。10月18日夕、システィーナ礼拝堂で、サンタ・チェチーリア国立管弦楽団付属合唱団が、わずか40人の聴衆のために、ロッシーニの「小荘厳ミサ曲」を演奏した。40人は「ポルシェ・トラベル・クラブ」が企画したローマ・ツアーの参加者。
システィーナ礼拝堂の貸し出し価格は不明だが、ローマ・ツアーの価格は1人5000ユーロ(約70万円)。システィーナ礼拝堂の貸し出しによって得た資金は、教皇の慈善プロジェクトの支援にあてられる。
ミケランジェロの天井画や大壁画で知られるシスティーナ礼拝堂は、教皇シクストゥス4世(在位1471~84年)の依頼で、建築家のジョヴァンニ・デ・ドルチによって建築された。壁画制作には、サンドロ・ボッティチェッリ、ペルジーノ、ギルランダイオ、コジモ・ロッセリ、その他のルネサンス期を代表する画家も参加した。教皇選挙(コンクラーベ)など重要な会議や儀式が行われる。