日本バプテスト連盟の総会が、来月12日から14日にかけて、同連盟が保有する天城山荘(静岡県伊豆市)で開催される。総会標語は「主に立ち帰って、生きよう~和解のつとめに仕える~」。今年は連盟結成67年にあたり、総会は今回で60回目という大きな節目を迎える。開催を1カ月前に控え、同連盟は公式サイトで総会議案解説を公開した。
総会議案には例年同様、新規教会の連盟加盟承認や、理事長・副理事長・理事の選出などが組み込まれているが、来年度の活動方針・計画・予算案の審議では、一つ大きな体制変更が話し合われる。
同連盟はこれまで、常務理事の下で総務部と宣教部の2つの部署が活動を行ってきた。今回審議される体制変更は、宣教部の5室体制から3室体制への再編。国内伝道室・国外伝道室・教会教育室・青少年伝道室・教会音楽室の5室体制が、伝道推進室・国際宣教室・教育育成室の3室体制にまとめられる。
伝道推進室は、教会音楽室の働きを組み込みつつ、教会の働きが総合的に進められていくための研修や支援を担う。国際宣教室は、国外での伝道の推進や国外からの宣教師受け入れの働きを担う。
同連盟からは今年、17年ぶりに2人の宣教師がインドネシアに派遣されたが、来年には新たにカンボジアに2人の宣教師を派遣する予定で、アジアでの伝道が活発になることが期待されている。
教育育成室は、従来の教会教育室と青少年伝道室の働きを統合して、働きを新たに進める。
同連盟に加盟する283の教会と43の伝道所は、それぞれ自立・独立しているが、毎年1月末から2月頭にかけて協力伝道週間を行うなどして、各教会・伝道所が協力して伝道を進めている。理事会は、来年度から協力伝道のさらなる推進にあたることを提案しているが、今回の体制変更は協力伝道の働きにも大きな転換をもたらすことが考えられる。
同連盟によれば、今回の再編により、今まで以上に総合的な視点での協力伝道の推進、より多角的な視点での個別教会対応・支援を進めていくことが期待されるという。各室が担ってきた働きだけでなく、宣教部全体として各室間の連携をより強化し、課題ごとに相互に協力しながら対応していく働きを進めていくとしている。
総会議長を務める日本バプテスト連盟帯広教会の西島啓喜牧師は、「総会は座ってばかりで疲れるというイメージを持っておられる方が多いかもしれないが、学ぶことや刺激的な情報など、行かなければ得られない収穫が得られる機会。信徒の目線が生かされる総会にするためにも、牧師と信徒併せて多くの教会から出席してほしい」と呼び掛けている。