一夫多妻制を掲げるカルト団体「原理主義者末日聖徒イエス・キリスト教会(Fandamentalist Church of Jesus Christ of Latter-Day Saints、FLDS)」の指導者ウォーレン・スティード・ジェフス被告(51)に対して、米ユタ州の裁判所の陪審団は25日、未成年暴行ほう助罪で有罪評決を出した。CNNが26日伝えた。ジェフ被告は、FBIの最重要指名手配犯10人にも指定されており、アリゾナ州でも近親相姦や未成年者の淫行関与などで起訴されている。
ジェフス被告は01年当時14歳であった被害者の女性を、当時19歳であった女性のいとこと強引に結婚させた疑いで起訴された。CNNによると、女性は結婚を望まないことを何度も訴えたが、ジェフス被告は、いとこと関係を持ち妊娠しなければ、「永遠の救済」を逃すと圧力をかけたという。
ジェフス被告は自身も重婚を繰り返し、妻が75人、子どもが56人いるとされている。昨年8月、米ネバダ州ラスベガス近郊のハイウェイを車で移動中に逮捕されている。それまで、逮捕につながる有力情報に10万ドルの報奨金がかけられるなどしていた。
FLDSは、モルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教界、LDS)が一夫多妻制を廃止した後、1930年代に同制度を保持した形で分離。ユタ州、アリゾナ州を拠点とし、1万人近い信者がいるとされている。