誰かから注意を受けて、「叱って頂いてありがとうございます」となかなか思えないものです。
注意を受けている理由が納得できなかったり、上から目線の態度にムカっとすることはないでしょうか。あなたが注意を受けたり、叱られるのは、あなたに可能性があるからです。
私が牧師になる訓練を受けているころ、たくさんの指導を頂きました。その時、自分の全てが否定されているように感じて、とてもつらい気持ちになったことを思い出します。「菅野君、叱られるうちが花なんだよ。言ってもしょうがないと思う人には叱ることはないんだから!」と言われ、「何言ってんだ。うまいことを言いやがって!」と、納得できませんでした。しかし、後で振り返ってみると、貴重な労力や時間を費やして、「私に見込みがある!」と見込んでくれて、ありがたいなあと思います。
私は、叱られているという事実に傷つき、腹が立ち、叱られている内容に目が向いていませんでした。怒りは、自分自身を追い詰め、相手との関係を悪化させ、何一ついいことはありません。腹を立てるが負けです。私たちの人生に起こることはすべて良いことです。何一つマイナスはありません。腹を立て、マイナスと思うからマイナスになってしまうのです。
叱られた内容は、改善の余地があることであり、成長の無限の可能性を示唆しています。感情的に受け止めるよりも、叱られた内容にだけ意識を集中し、その領域を改善していけたら、あなた自身が得します。また、叱ってくれた相手との関係が悪くならないばかりか、良い関係を結ぶことにもつながります。
「すべての訓練は、当座は、喜ばしいものとは思われず、むしろ悲しいものと思われる。しかし後になれば、それによって鍛えられる者に、平安な義の実を結ばせるようになる」(へブル人への手紙12:11)
叱られるのも悪くありません。叱られること、注意されることを含めて、人生を楽しんでいきましょう。
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菅野直基(かんの・なおき)
1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッション等、地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での讃美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式等、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。
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