中国のことわざに、「3日幸せになりたければ結婚しなさい」というものがあります。イギリスでは、「1カ月だけ幸せでいたいなら、結婚しなさい」ということわざがあります。
イギリスでは、結婚が「1カ月の幸せ」に対し、中国は、「3日の幸せ」とは少し短い気がしますが、新婚旅行の行き帰りで使う成田空港で離婚を決意する「成田離婚」が存在するくらいですから、あながち嘘ではありません。結婚とは、日を重ねれば重ねるほど幸せを感じることができるものですし、その幸せは一生続くものなのにもったいないです。
ある人は、「美人は3日で飽き、ブスは3日で慣れる。誰と結婚しても同じだ!」と言いました。真意は、「いかに最初の愛で相手を愛し続けるか!」ということだと思います。聖書は、神との関係において、「あなたは初めの愛から離れてしまった。それで、あなたは、どこから落ちたかを思い出しなさい」(黙示録2:4、5)と教えます。もし結婚の幸せが継続していないとしたら、どこかで初めの愛から離れてしまっているのです。
思い出してください。結婚する二人は、今まで全く違う環境に育ち、赤の他人でした。男女の違いもありますし、違って当たり前です。性格の不一致も起きて当然です。それを、強引に一致させようとするから問題が出てくるのです。あるがままで相手を受け入れ、ゆるし、愛し続けましょう。
「結婚前は、両目を開きなさい。結婚後は、片目を閉じなさい」と言われます。結婚前は、両目を開いて、「この人は自分が一生涯生きていくのにふさわしい人か」を見定めて、結婚後は、片目を閉じて悪い部分には目をつぶり、片目を開けていい部分に目を向けていくことが大切です。多くの場合はこれが逆になっています。結婚前は「ぽーっ」となって、片目はおろか、両目までもつぶったまま結婚をし、結婚後、我に返って、「しまった!」ということになり、相手を変えようとし、変わらなければ力づくで変えようとして関係が悪くなってしまうのです。
イギリス人は結婚の幸せが1カ月間、中国では結婚の幸せは3日間ということですが、日本は、そして、あなたはどれくらいでしょうか?どの国の人でも結婚の幸せが終わる日は必ず来ます。しかし、それは恋の終わりです。幸せを恋と一緒に終わらせないでください。
恋には2つの終わり方があります。1つは別れるという形で終わり、もう1つは愛という形に変えることで終わります。後者の形で恋を終わらせ、一生幸せな結婚生活を送れるようにしていけたらいいのです。恋は「あばたもえくぼ」、愛は「あばたをあばた」として受け入れ、ゆるし、愛すること。そこに結婚の幸せの秘訣があります。家庭が幸せだったら、人生のほとんどが幸せになるものです。どうぞ、結婚関係を見直し、あり方を考え直していきましょう。
最後に、結婚していない人に寂しい思いを与えてしまう文章だとしたらごめんなさい。「サザエさん」を見て、「ブルー」な気持ちになってしまう人がいると聞いたことがあります。しかし、人は相手が幸せに見えるものです。比較しないで、幸せであることに気づいてください。結婚してなくても、身近な人との関係を考え、相手の「あばたをあばた」と認め、ゆるし、受け入れ、愛してください。
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菅野直基(かんの・なおき)
1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッション等、地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での讃美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式等、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。
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