埼玉県富士見市のマンションで3月、山田龍琥(りく)くん(当時2)の遺体が見つかった事件で、神奈川県警は1日、当時男児らの面倒を見ていたベビーシッター、物袋(もって)勇治容疑者(26)を殺人容疑で再逮捕した。逮捕はこれで6回目となる。物袋容疑者は、龍琥くんは風呂場で溺死したなどと供述し、容疑を否認している。国内各紙が伝えた。
逮捕容疑は、3月15日夜から17日朝までの間、自宅のマンションで預かった龍琥くんの口と鼻をふさぎ、窒息死させたこと。司法解剖の結果、龍琥くんの口の周りに強く押さえつけられた跡が見つかった。県警は、遺体の状況や、物袋容疑者と龍琥くん、龍琥くんの弟(1)の3人しか室内にいなかったという事件当時の状況から、殺意を立証できると判断したという。
朝日新聞の報道によると、物袋容疑者はこれまで、「16日昼過ぎに風邪薬を飲み、自分は寝てしまった。夜中に一度起きて食事をし、再び寝た。翌朝7時ごろに起きたら亡くなっていた」と供述し、容疑を否認している。
一方、読売新聞は2日、物袋容疑者が、龍琥くんの死亡推定時間帯以降、インターネットで溺死について調べてたことが、捜査関係者への取材で分かったと報じている。押収したパソコンを解析した結果、「溺死」などのキーワードで検索し、複数のサイトを閲覧した形跡があったという。また、司法解剖では、龍琥くんの肺にほとんど水が入っておらず、溺死に特徴的な所見がみられなかったとも伝えた。