【CJC=東京】米国の反核運動家ミーガン・ライス修道女(84=聖なる子イエス会)に18日、テネッシー州ノックスビルの裁判所で禁固35カ月の判決が出た。原子爆弾を製造できるレベルのウラニウムを貯蔵している同州オークリッジの国防施設に2012年7月押し入って逮捕、起訴されたもの。同調者のグレッグ・ベルティエ=オベド、マイケル・ワリ氏は62カ月以上の禁固刑。
ライス修道女らは、『プラウシェアズ・ムーブメント』(鋤運動)を構成している『トランスフォーム・ナウ・プラウシェアズ』(今こそ鋤つくり)という組織のメンバー。鋤運動は聖書イザヤ書にある「剣を打ち直して鋤とし」に由来、武器を平和な道具に作り替えることを目指す平和主義者の反核運動。
寛大な判決を求める書簡や請願署名が多数寄せられたが、ライス修道女は「情状酌量はしないでほしい。残りの生涯を獄中で過ごすことは、あなたからもらえる最大のギフト」とアマル・セイパー判事に述べた。
AP通信によると、3人は三重のフェンスを越えて貯蔵庫にたどりつき、「正義の実りは平和」と壁に書き付けたり、小瓶に入れた血をまき散らした。警報がなったものの、3人は逮捕されるまで2時間以上も立ち入り禁止地区に留まり、保安員が到着した時には歌を歌い、パンを分かち合い、保安員に聖書、キャンドル、白バラを差し出した、という。