米ミシガン州のとある教会が最近、男性にもっと来てもらいという思いから、男性たちが直面する日々の問題の解決を支援するため、内容を男性に合わせた「男性用礼拝」を始めた。
コネクション教会の成長支援担当牧師で、男性用礼拝をリードするマイキー・バーティー氏は「もし男性が、妻や子ども達への義務を果たそうという無私な決断をすることが出来れば、父親不在現象などのような多くの問題は簡単に消え去るだろう。今米国が直面している問題の多くは、解決可能なものだと思う・・・。それは宗教的な問題でも、社会経済的な問題でもなく、男性の問題だ」と指摘する。
米ミシガン州カントンにあるコネクション教会は、先月23日に最初の「男性用礼拝」を行った。この初めての礼拝には約90人の男性が参加し、バーティー氏は「すばらしいものになった」と喜んでいる。
バーティー氏は、「礼拝はシンプルなもの。余分なものを取り除いてある。内容は30分の学びの時間と40分の話し合い。話し合いの時間には、男性たちが学んだばかりの事柄や今直面している問題について率直に議論する。また今後の『指令』なども連絡する。例えば、聖パトリック祭の日(毎年3月17日)には、酒場にテントを張り、無料送迎を提供する」などと説明する。
コネクション教会のプレスリリースには、「父親不在の家庭は増加する一方だ。調査によれば、それは米国で蔓延している。オプラ・ウィンフリーは、彼女の番組『ライフクラス(人生教室)』で、つい数カ月前に、このような家庭の子ども達を、父なし息子、パパなし娘、と呼んでいる。ミシガン州カントンのコネクション教会は、男性だけのための新しい礼拝を始めることで、この戦いに足を踏み入れる。男性用礼拝は毎週、男性特有の問題を議論し、その週の『指令』を受けて実践する男性たちの集まりだ」と書かれている。
全米のいつかの教会は、多くの社会評論家が米文化における男性関与の欠乏と見なす問題に取り組もうと、イベントや集会を開催している。
2012年3月には、米バージニア州スプリングフィールドのイマヌエル聖書教会が「鉄は鉄をとぐ」と名付けられた聖書的な男らしさをテーマとしたイベントを開催している。このイベントの主講師で、クリスチャン映画『Courageous(勇敢)』の共同脚本作家で共同監督のスティーブン・ケンドリック氏は、約1000人の参加者の前で、父親や模範的な男性の重要性について語った。
また、先月上旬には、米ノースカロライナ州コールファックスにあるシェイディーグローブ・ウエスレアン教会の男性部が、「全トライアド地域男性サミット」を主催した。同サミットは「神に仕える男、弁解の余地なし」というテーマをかかげ、米ナショナルフットボールリーグ(NFL)のクリーブランド・ブラウンズ元選手のジョニー・エバンズ氏、米世界レスリングエンターテイメントの元プロレスラーで現在は伝道者のニキタ・コロフ氏、退役米陸軍大佐である通称「ジェリー」の名で親しまれているボイキン氏などの有名人を招いた。
バーティー氏は、「米社会で、男性はどのように振る舞うべきか」と問われ、「それは難しい質問だが、キリストに従う男性たちが、神から与えられた能力を自覚することは重要なことだ」と答えた。バーティ氏は「神は男性を保護者、扶養者として創られた。神は最初から男性にその役割をあてがったのだ」と言う。