第28回関東聖化大会(関東聖化交友会主催)は22日、東京都目黒区のインマヌエル中目黒キリスト教会で午後6時半から最後の集会を行い、日本イエス・キリスト教団香登教会牧師の工藤弘雄氏が講演した。工藤氏は、王妃エステルの「我もし死ぬべくば死ぬべし」(エステル記4章16節、文語訳)との言葉について、新約聖書の処女マリアの応答(ルカ1章38節)、イエスのゲッセマネでの祈り(ルカ22章42節)にも通じるとし、「エステル記のかなめ、旧約聖書のかなめというだけでなく、旧新約聖書全般のかなめの言葉と言える」とその重要性を強調した。そのうえで、「時代は風雲急を告げている。いま時代が求める人物はエステル」と語り、エステル記4章13節から17節に見るエステルの生き様からそのポイントを3つ挙げつつ、いま時代が求めるキリスト者の姿勢を説いた。
第一のポイントは、「自分に対する神の計画を知ること」。工藤氏は、「神様の召しには必ず神様のご計画がある」と語り、「まず第一に自分に対する神様のご計画を知ること。神様は必ず示してくださる」と訴えた。
第二のポイントは、「自分に対する神の計画に身を投じること」。工藤氏は、このエステルの決断について、自分に対する神の計画を知った後には一切の躊躇がなかったことを強調し、「神の御心の大海に自分の意志を屈服させた」と表現した。また、「もし死ぬべくば」との言葉について、「死さえもささげた。『べくば』という言葉の中に古き自我というものが音を立ててくだかれる」と強調し、「我が思いでなく主よ、あなたの御心がなりますように。これが真に己が死んだところの姿」と説いた。
工藤氏は、独り子イサクをささげたアブラハムの試練(創世記22章1~19節)について「すべてをささげよとただ漠然と迫るのではなくむしろ、あなたの愛する独り子イサクをささげなさいと(神の迫りは)極めて具体的」と説き、「神様が御心をはっきりとお示しになるとしたら、躊躇することなく、自らの意志に手をかけ、その大海に身を投げ出すこと」と訴えた。
最後のポイントは、「自分に対する神の計画の成就を切に祈ること」。工藤氏は、「私のために」(エステル記4章16節)とのエステルの言葉について「私のためというよりも、神の民全体のための祈り」と強調し、「神様のご計画が成就されるようにお互いに祈りあいたい。それは日本がお互いに祈りあうことでもあり、日本のリバイバルのために祈ること」と力を込めた。