星野富弘さんはこう書いている。星野さんは高校の体育の教師をしていたが、跳箱の着地に失敗し首の骨を折ってしまった。以後、首から下が完全に麻痺して、医学的には治る見込みは全くない。
失意のどん底で何度も自殺を考えた。その絶望の淵で、聖書をむさぼるように読んだ。病床の星野さんは、苦悩の中でイエス・キリストと出会うことができた。その時から星野さんは生きる希望を取り戻した。口で筆をくわえて心をこめて詩と絵を画き始めた。
星野さんの詩画は、日本だけでなく、世界の人々に感動を呼び起こしている。「大きなハンディがあるのに、よくやっているなあ」という同情心からではない。星野さんの詩画をとおして、深い安らぎと生きる大きな喜びが伝わってくる。
彼としても治りたいという気持ちがないわけではない。でも、首下不随の重度身体障害という問題に対する自分のネガティブな思いを克服して、喜んで生きているのだ。
「いのちより大切なものって、何ですか?」
人々が彼にこう質問してくる。その答えは、イエスからくる「永遠のいのち」である。「肉体のいのち」を越える「永遠のいのち」への確信は、「今あるハンディはこの世限りのものであって、天国に迎え入れられたときには、ハンディは永遠に取り除かれる」という希望を生み出す。
目が見えない、耳が聞こえない、口で話せない、三重苦を負ったヘレン・ケラーは、キリストを信じて「永遠のいのち」を得た時から三重苦に対するネガティブな思いから完全に解放された。彼女は生涯にわたって、世界各国を回って、キリストにある永遠の喜びと希望を多くの人々に伝えつづけた。
「神はそのひとり子を賜ったほどに世を愛してくださった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠のいのちを得るためである」(ヨハネの福音書 3:16)
「この一句を信じるか否かに、人生のすべてがかかっている!」と言っても、言い過ぎではない。永遠の未来に対して希望を持つことができるならば、私たちは直面するどんな問題をも乗り越えて、喜んで生きていけるのだ。
「いのちよりも大切なもの」
それは、「キリストにある永遠のいのち」である。
佐々木満男(ささき・みつお)
国際弁護士。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL.M)。インターナショナルVIPクラブ(東京大学)顧問、ラブ・クリエーション(創造科学普及運動)会長。
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