クリスマスとは、本来、キリストの誕生を祝うお祭りを意味します。救い主イエスがともにおられる、至上の喜びが溢れるクリスマスを体験しましょう。
マリヤとヨセフが正式な夫婦になる前に、聖霊によって処女マリヤがみごもります。ヨセフはマリヤを離縁しようとしますが、夢の中で、「マリヤを妻として迎え入れ、生まれてくる男の子にイエスと名づけなさい」と天使のお告げがあります。この後マリヤは男の子を産み、ヨセフはイエスと名づけます。これらの不思議な出来事は、主が預言者を通して言われたことが成就するためであった、と聖書は語っています。「主が預言者を通して言われたこと」とは、何を意味するのでしょうか。
1.イエスを通し、私たちにまで救いが及ぶ
「主が預言者を通して言われたこと」とは、イエスの誕生だけを意味するのでしょうか。夢の中に現れた天使は、「生れてくる男の子こそ、ご自分の民をその罪から救って下さる方です」とヨセフに告げました。その預言は、世界中の人々や、二千年経った今も日本にいる私たちを救い、幸せにして下さることまでひっくるめて意味していると受け取るべきです。
イエスは成人され、神が私たちを愛し救って下さることを語り、あらゆる病から人々を癒し、全ての悩みから人々を解放されました。それだけでなく、私たちの罪を背負い十字架の上で苦しまれ命をささげて下さり、よみがえられ、私たちに与えることのできるよみがえりの命を明らかにして下さいました。これら全てのことを意味するのです。
2.神が私たちとともにおられることの実現
マタイの福音書28章でも、「わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます」とイエスは語って下さっています。神は、いつでも、私たちがどこにいても、どんな状況に置かれていてもともにいて下さる、眠ることもまどろむこともないお方です。インマヌエルという言葉が約束している恵みは、神がくっ付き虫のように私たちから離れないということではなく、もっと私たちの存在の根本的なことで、私たちの存在は神の臨在から離れることはなく、決して孤独とはなり得ないということです。
人が命の輝きを失う理由の最たるものの一つが、孤独です。創世記で、神は、「人が、ひとりでいるのは良くない」とはっきりと語られています。人は誰かとともにいて多くのことを学び、成長します。人は、一人で生きるようには造られていません。最近、心の病んだ人が多いのは、好き勝手に生きたいと思って狭い世界に閉じこもって暮らす人が増えているからです。しかし、孤独な生き方の中では、必ず心は病んでしまいます。そんな私たちの人間の根源に関わる事柄を神は見抜かれているので、救い主イエスをこの世に送って下さる時、ともにいて下さる約束を与えられました。
人生は、紆余曲折、様々な出来事が起こるでしょう。しかし、神はあなたの味方です。全知全能の神は、救い主キリストにおいて、世の終わりまで私たちとともにいて下さいます。この恵みを感謝しましょう。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。