今日の箇所は、神の御業である救い主イエス・キリストの誕生の物語です。許婚であったヨセフとマリヤがまだ正式に夫婦となる前に、マリヤは妊娠してしまいます。当時の女性にとっては、とんでもない不祥事と思われる事態だったのですが、全ては神の物語として展開していきます。
キリストの誕生に伴う三つのことを学びましょう。
1.神の霊によるイエス・キリストの誕生
処女マリヤが聖霊によってイエスの命を宿したと、聖書は語っています。しかし、そんなことはあり得ないと受け入れられない方もいらっしゃいます。
世の中の人々は、良くないことが立て続けに起こると、何か悪い霊に憑かれているんじゃないかとか、金縛りに遭うとか、気軽に口にします。それらは、聖書的に言えば救い主を告白しない悪霊の働きです。人にばちを当てる悪い霊の働きのことはあっさりと受け入れるのに、命の根源であり私たちを愛して下さる神の霊の働きに対しては、心を頑なにするような矛盾があってはなりません。神ご自身が私たちの生きる世界に飛び込んできて下さったことによって、神と私たちの間に接点が生まれたことを喜びましょう。聖霊の力によってお生まれ下さったイエスだからこそ、現代の私たちに霊的な祝福をもたらすことができ、私たちに奇跡を与えて下さるのです。
2.神の約束の言葉の実現
巧みな語り口で人を騙しお金を振り込ませる詐欺の言葉を簡単に信じてしまう事態が、頻繁に起こっています。世の中に溢れる悪の言葉よりも、私たちを幸せにする命に結び付く確かな言葉を、もっとしっかりと受け止めようではありませんか。
イエスが誕生した時には、神の言葉がそこにありました。「見よ、処女がみごもっている。そして、男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる」イエスが誕生する700年前の旧約の預言者イザヤの言葉です。私たちとともにいて下さる救い主の誕生を預言しています。またヨセフには、夢の中で、「生まれてくる子どもに、イエスと名づけなさい。この方こそ、ご自分の民をその罪から救って下さるお方です」と天使が告げた約束の言葉がありました。悪意ある言葉に翻弄され続けるのではなく、神の祝福の約束の言葉をいただき、私たちの人生に恵みが具体的に現されていくことに感謝しましょう。
3.私たちの救いの実現の約束
今の世の中は、技術が進歩し便利になりながら、鬱の人や凶悪な犯罪が増え、人の心は悩みや破滅で一杯で、本当の救いからほど遠い状態となっています。キリストの誕生を通して、神の救いの恵みが私たちのために形となりました。キリストは、私たちのどんな罪も赦して下さり、私たちを見捨てず一緒にいて下さいます。そこには、私たちの人生を救い、私たちの魂に平安と喜びを与える救いの成就が約束されています。
神の御子キリストがこの世に来て下さったクリスマスの物語は、私たちに幸せをもたらすものです。主イエスを受け入れることによって、神の恵みをいただきましょう。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。