アブラハムと妻サラは、神に導かれ特別な人生を歩み始めていました。12章で、神は、わたしが示す地へ行けと彼らを導かれ、「あなたから子孫が生まれ、あなたは偉大な民族の父になる」という祝福の約束まで与えられたのです。しかし、その時、既にアブラハムは75歳、サラは65歳でした。
今日の物語では、それからさらに20数年も経ち、子どもが生まれるなんて考えられない状況でした。でも、神は約束をお忘れになるお方ではありません。神が祝福を約束され、今それが起ころうとしている。その恵みを受け止める者でありたいのです。三つのことを学びましょう。
1.祝福の前兆を見逃さず、受け止める
アブラハムは、家畜の群れを飼いながら、草のある所へと移動する生活をしていました。ある時、アブラハムが天幕の入り口に座り、ふと目を上げると、三人の男が立っていました。彼はすぐに走り寄り、彼らを引き止め、使用人に調理させて、振る舞ったのです。すると、三人の内の一人が、不思議なことを語り始めました。「あなたは来年の今頃、自分の子どもを抱くようになる」
失敗も多いアブラハムでしたが、神の御業に対しては霊的な感度の鋭い人でした。ピンときた彼は、三人の男を素通りさせませんでした。彼の信仰の感度です。三人をもてなし、喜ばせた彼に、いよいよ約束が成就するというしるしが与えられます。神には、ご自分の計画とタイミングがあります。信仰の目で物事を見て、その瞬間を掴み取りましょう。
2.勝負どころで信仰を働かせる
「来年の今ごろ、あなたはわが子を抱くようになる」と神の人が言った言葉をサラは天幕の入口の陰で聞いていましたが、夫婦ともに年老いていたので、心の中で神からの約束を馬鹿にして笑ったのです。その時、神の人が問い詰めます。「サラはなぜ『本当に子を産めるだろうか。』と言って笑うのか。主に不可能なことがあろうか」
勝負どころで、浮ついた笑いやつまらぬ疑いで神の恵みを損なってしまうことがないようにしましょう。神が働き始められる予兆がある時、信仰を働かせて恵みを掴み取りたいのです。
3.主に不可能はないと信じる
「主に不可能なことがあろうか」と主ご自身が語られ、二人の老人からイサクが誕生しました。アブラハムは100歳でしたが、90歳のサラを用いて、主はアブラハムを祝福して下さったのです。
私たちも、せっかくクリスチャンになっているのに、疑いばかりで終わっては残念です。神が働いて、最善をなして下さると信じましょう。時に神は、奇跡の御業で私たちの命を守り、病を癒やし、あなたのビジネスを驚くほど祝福し、どうしようもない人間関係を整えて下さいます。
大飛躍元年の締めくくりに向かって、祝福が現されようとしています。あなたの周りにも、神の祝福の前兆が起こり始めているはずです。それを見逃さないように、招き入れましょう。要所、要所で神には不可能なことがないと信じて、祝福をいただきましょう。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。