同イベントは、キリスト教を取り巻くあらゆる「関係者」が教派や企業、サークルの「枠組み」を超えて出会い、普遍的な「祈り」の精神を、キリスト教に関心のあるノンクリスチャンの人々に発信しつつ後世にも継承していこうというプロジェクトである。
セミナー会場では沢知恵氏(歌手)、山崎龍一氏(KGK総主事)、高見晴彦氏(シャローム式典社)、水谷潔氏(小さないのちを守る会代表)、藤掛明氏(臨床心理士)が、各分野における講演やライブトークを展開し、多くの来場者が集まった。また出展ブースでは、「キリスト者学生会(KGK)」や「小さないのちを守る会」などのキリスト教諸団体をはじめ、同人誌による伝道活動をしているサークルや漫画家、イラストレーター、その他、手作りクロスペンダントのアトリエなども出展し、多様なブースに出展者も来場者も興味を示していた。
KGK総主事の山崎龍一氏は、講演の場で「検証!KGKはなぜ潰れなかったか~教会・団体のマネジメント術」と表題を挙げ、KGK内の事務局の経験を通して、教会や団体が抱えている財務などの諸問題にどう対応していったら良いかについて詳しく検証し、理念を生かす事務局形成や「悪意なき、ずさんな状態」の改善などについて語った。
「小さないのちを守る会」代表の水谷潔氏は、「ライブトーク!ちょっと危ない恋愛・結婚講座」という表題で、創世記2章を例文として、結婚は自立した男女が新たな家庭をつくり一心同体となることであり、二人がパートナーとして共に人生の目的に向かって生きるためなのではと語りながら、多くの笑いを交えたトークショーを披露した。
臨床心理士であり、東京神学大学の非常勤講師を勤める藤掛明氏は、「息切れしていませんか?~現代社会と信仰者のメンタルヘルス」と表題し、多くのストレスを抱える教会の牧師や奉仕者に対して、ストレスに対して、どう向き合っていくかについて話を進め、ストレスの発散は、趣味や修行と言ったもので発散するというよりは、しょうもない気晴らし行動を沢山もって発散し、自分がストレスを持っていることを自覚し、先手先手で自らを休め、たくさん語り合うことの重要性について説明した。
他方、出展ブースでは、展示・販売といったもの以外に、相談コーナーやイラストレーターによるサイン会などの時間を設けている団体もあった。
同イベントは、有志実行委員会による初の試みであり、来年以降も恒例の催しとして、定着させたいという。