カダフィ政権政府施設周辺では激しい戦闘が続いているという報告もされているが、カダフィ大佐が現在どこにいるのかについてははっきりとした情報が寄せられていない。既にカダフィ大佐の3人の息子は反体制派によって拘束されているという。
英キャメロン首相は政権崩壊後のリビアについて「リビア国民主導のリビア国民が責任をもったプロセスで行われなければならない。一刻の猶予もない状況である」と述べており、西欧諸国政府指導者らはリビアの動向について注視している。
アラブワールドミニストリーズ(AWM)のデーヴィッド・アイネス氏は、「リビアその他中東諸国で生じている民主化の動きは、同地域の青年たちが自国の統治についてより力強い発言をしていきたいという意志の表れです」と述べ、キリスト者らにリビアの紛争が早期に終焉を迎え、この混沌とした時期により力強い信仰をもっていけるように共に祈る必要があると呼びかけた。
アイネス氏は「今後リビアでどんなことが起ころうと、これからの数カ月がリビアにとって試練となる時であり、紛争で退廃した国土の十分な再建を行っていかなければならない時です。以前とは異なる国へリビアの人々が再建していこうとするときに、もっとも重要なことはキリスト者の祈りにあります。私たちはリビアでこれから何が生じていくかとても興味深く見守っています。北アフリカの一部のキリスト者らは、リビアの政権崩壊が神様のご計画にあった出来事であり、今こそ大胆にキリストの信仰を宣言していくチャンスであると見なしています。リビアでイエス・キリストを信じる人の割合はとても少ないですが、それでも最近になってキリストの信仰をもつようになったリビアの人たちを確認することができています。リビアのあるクリスチャンは私たちに『どうか私を覚えていて下さい』と伝えました。リビアのキリスト者は数にして言えば少数ではありますが、中東でのキリスト者には中東域で主の栄光を伝える権威が与えられています。私たちが彼らのために祈り、中東諸国に遣わされたイエスの使徒たちによって同地域で教会が育っていくのを見守って行くことができればと思います。主の栄光が中東で表され、教会が発展していくために祈っています。リビアで人々が自由に主に従っていくことができる雰囲気が形成されることを願っていますが、もっと重要なことは、同地域で教会がしっかりと建てられることにあります」と述べている。