伝道団体「ハーベスト・タイム・ミニストリーズ」理事長の中川健一氏(57)が7日、お茶の水クリスチャンセンター(東京・千代田)で同団体の月例会でメッセージをとりつぎ「イエス・キリストこそ究極的な答え、すべての伝道メッセージ」と強調した。同氏は「しかし今、このようなメッセージが日本の教会で語られているだろうか」と続け、「今こそ、教会時代からの古くて新しい福音の真理を、キリストの希望を、聖霊の力を語らなければならない」と参会したクリスチャンらを通して日本の教会に一石を投じた。
中川氏はこの日、新約聖書「使徒の働き」からペンテコステの出来事(2章1−10節)を参照して、同箇所が新しい教会時代の幕開けの瞬間と述べた。自身が先月イスラエル旅行でベテ・シェメシュ(1サムエル6章)の私立小学校を訪問した際のエピソードや日本の自殺者増加について触れ、同校の子供たちは目を輝かせて日本の文化の紹介に聞き入っていた、と報告。「イスラエルの人たちは、テロや戦争の中に生きながら、子供たちに将来の夢を見ている」「(引きこもり、ニートの増加を見るとき)経済的に豊かで平和な日本はどうか。人々の心は豊かになっただろうか」と話した上で、「すべての解決策は聖書に書かれている」と強調した。
中川氏は、神の国に(始まりから終末までの)プログラムがあり「終わりが近い」と明かすと、「(プログラムの)スイッチは聖霊。聖霊を受けられるかは信仰による」と述べた。また最近、サタンや悪霊を教える教会が増えていると指摘し、「聖霊が働いていることが分かる。聖霊の働きがあるから、サタンや悪霊のことが良く分かる」と言明した。「(聖霊の働きを信じるのなら)悪霊に気をとられてばかりいてはいけない。私たちが関心を払うべきなのはイエス・キリストだけ」とした。
中川氏は「イエス様は十字架にかかって私たちの罪のために死んだ。旧約聖書に『十字架にかけられた者は呪われる』とある。イエス様が最後に語った言葉『完了した』こそ、人類の罪の代価がすべて支払われた、勝利宣言」と語った。「救いは単純です。信じるだけ」。宣教団体「キャンパス・クルセード・フォー・クライスト」の故・ビル・ブライト代表のエピソードでは「彼はいつも同じ話しかしない」とする一方で「でも、何度聞いても感動を受ける。なぜなら、それは真理だから」と説明した。
信じたとき、賜物として聖霊を受ける。同氏は「聖霊を求める祈りは、神の御心にかなうから、必ず与えてくださる」と話し、「救いの証拠を(目に見えるかたちで)求めるのはおかしい。信仰がない証拠」と指摘した。また、「平安は(人の努力でなく)聖霊によって与えられるもの」と説明し、諸問題の原因を社会や状況としないで「状況に左右されない平安を得てほしい。朝の来ない夜はない」と諭した。