世界エイズデーの1日に合わせ、エイズ撲滅を啓発するイベントが各地やインターネット上で開催されている。国連のアナン事務総長は、世界規模で感染者増加のペースが上昇し、エイズ対策の経済的援助に効果がみられないと指摘。政治的介入の必要を訴えた。日本のNPO法人「HIVと人権・情報センター」は2日午前10時から3日午後10時まで、エイズに関する電話相談をフリーダイヤルで受け付ける。番号は0120・545036。
国連合同エイズ計画によると、世界のHIV感染者は今年1年で430万人増えて3950万人に到達。エイズによる死者は今年だけで290万人だった。感染者数は年々増加の一途をたどっている。
日本の感染者は約1万7千人で、ここにきて初めて2年連続で年間の新規感染者が千人を超えた。最も多い感染経路は性交渉だった。新規感染者の70%以上が20、30代で、若者の危機意識の不足が改めて示されるかたちとなった。