全国規模で開催されている麻薬・アルコール依存症を抱えた家族のための支援セミナーがティーンチャレンジ・インターナショナル・ジャパンの主催で開催されている。講師は、ティーンチャレンジ・インターナショナル・ジャパンのエグゼグティブ・ディレクターの木崎智之氏。
セミナーの中では、依存症の兆候や早期発見のポイント、家族による共依存への注意と共に、解決にあたって家族が共通理解をもって一致してのぞむことの重要性が指摘された。
ティーンチャレンジは古川和彦氏(大和カルバリーチャペル教会員)が日本に紹介した。古川氏は車の事故の後遺症がきっかけで薬物依存症に陥ったが、欧州のティーンチャレンジの施設に滞在中、信仰決心とともに薬物から完全に解放される経験した。その経験を日本で薬物依存症などで苦しんでいる人々に紹介したいという願いから2005年ティーンチャレンジが日本に上陸することとなった。
ティーンチャレンジは、社会的・医学的に奉仕する団体ではなく、薬物・アルコール依存の問題の中にある人々、家族を助けるためのクリスチャンによる聖書を土台とした福音的な団体。更正率の高さは罪の赦しとイエスキリストの福音のメッセージによるものと語っている。
ティーンチェレンジはアメリカのアッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団の青年牧師デイヴィッド・ウィルカーソンがマッハタンの少年ギャングの生活を目の当たりにした際、犯罪、暴力、麻薬・アルコールに溺れる少年たちに出会ったことからはじまる。
このスラム街(貧民窟)で神の愛を伝えようと懸命に伝道していた教会と協力して、イエス・キリストの愛を実践していく中で徐々に信頼を勝ち得、ついには有名少年ギャング団らの首領たちの回心に至った。
それから1年後経った1958年、救われた少年たちが懸命に信仰生活を送ろうとする姿を見たデビット師はマンハッタンの少年少女たちのための教会・伝道団体をつくろうというヴィジョンが与えられた。
しかし、一つの問題が立ちはだかった。それは、キリストを信じようとしてもなかなか麻薬の魔力に打ち勝てない少年少女を助けるためにはただの教会堂ではなく、誘惑から隔離できる24時間体制のセンターが必要だった。麻薬に関する専門知識も資金もなかったデビット師だったが、聖書の約束と聖霊の導きだけに拠り頼み、ミニストリーを始めた。
その結果、数えきれないほど多くの少年少女たちがイエス・キリストを信じて救われ、心をいやされ、また聖霊のバプテスマを受けることによって麻薬・アルコール依存症から解放され勝利していった。
ティーンチャレンジ・インターナショナルは、現在、世界80カ国以上に450余りのセンターをもつ超教派の団体である。更生率85%という驚異的な数字は大学の研究対象にもなり、欧州などの裁判ではティーンチャレンジで更生することを条件に執行猶予がついて釈放されることもある。また米大統領からは推薦のことばをもらうなど、そのミニストリーは世界的、社会的にも認められている。
ティーンズチャレンジ・インターナショナル・ジャパンでは、施設でのリハビリが必要になる前の予防策としてセミナー参加を求めている。