キリスト教伝道者として来日し、関西学院大学をはじめ1400以上の建築物を設計した建築家としても知られるウィリアム・ヴォーリズ(1880〜1964年)設計の「六甲山荘」(神戸市灘区)を、兵庫県芦屋市のNPO法人「アメニティ2000協会」が買い取り保存することとなった。
六甲山荘は1934年、後の神戸市長、小寺謙吉氏の別荘として建設され、75年以降神戸市の甲南女学園によって管理されてきた。3年前より閉鎖されている。
アメニティ2000協会はナショナルトラストの考え方を柱として設立され、自然や歴史的環境の保護活動を行っているNPO団体。同山荘について、建築学的にも価値が高く、保存状態も非常に良いとし、2004年より同学園と交渉を進めてきた。今年の3月、08年をめどに約2500万円で購入することで合意。先月より内覧会を開催するなど活用を始めた。今後は運営委員会で具体的な運営方法を協議しながら、買取後は一般市民に開放し交流の場とする方針。
先月30、31日に行われた第一回目の内覧会には悪天候の中、約40人が参加。次回の内覧会は 8月13、14日に、20日にはコンサートが開催される予定。