開館50周年を記念して、広島市・平和記念公園にある原爆資料館(=広島平和記念資料館)が11日から企画展「廃虚の中に立ち上がる—平和記念資料館とヒロシマの歩み」を開催している。資料館は1955年8月6日に完成、24日に開館し、被爆の実態を伝える資料を収集、国内外に発信してきた。記念展では、50年間の活動を約330点の資料で紹介する。無料。12月18日まで。
資料館には、初代館長の長岡省吾氏が被爆翌日から焼け跡を歩いて集めた瓦や岩石、原爆犠牲者の遺族が提供した形見など、約1万9000点が収蔵されている。うち420点を常設展示。入館者は79年度から年間100万人台で推移し、累計は5月末で5300万人を超えた。99年からはインターネットによる収蔵資料や平和関連文献などの情報発信にも取り組んでいる。
資料館は、爆心地跡の公園全体を手掛けた丹下健三氏が設計した。
朝日新聞によると、今夏、被爆者の平均年齢は市在住者で72.8歳となる。核の脅威を世代を超えて語り継ぐ必要性がますます再認識されている。