福岡沖玄界地震とスマトラ沖地震のチャリティーを兼ねた日野原重明氏(93、聖路加国際病院理事長)の講演会が9日、福岡市内であった。日野原氏の発案で99年に発足し75歳以上を会員とする「新老人の会」の九州支部(原寛代表、福岡市)が主催。
日野原氏はテーマ「愛と平和と緑」の下、約1時間半の講演で熱弁をふるった。
日野原氏は「75歳を過ぎてからが、誰にも遠慮せずに才能を開花させるチャンス。老人が立ち上がり、体験を次世代に伝えることが平和な社会につながる」と呼びかけた。
日野原氏は1911年山口県生まれ。37年に京都帝国大学医学部を卒業、41年から聖路加国際病院に勤務。内科医長、院長代理、院長を経て96年聖路加国際病院名誉院長・同理事長に就任した。その他に聖路加看護大学理事長、(財)ライフ・プランニング・センター理事長を務めている。2001年に発刊しベストセラーとなった『生きかた上手』(ユーリーグ)や、NHKテレビ『クローズアップ現代』などで話題になり、現在もっとも注目されている日本人の一人。
「新老人の会」の事務局はライフ・プランニング・センター (東京都千代田区)に置かれ、九州支部の他に8つの地方支部がある。