イスラム教への改宗が急激に増加しているヨーロッパで、過去10年間で改宗したフランス人と英国人それぞれ5万人を対象にした調査の結果、改宗の主要因は「結婚」と「ビジネス」であることが明らかになった。
調査によると、多くの改宗者が、他宗教の信徒との結婚を禁止するイスラム教の異性と結婚し、欧州社会でイスラムの影響力が増大するだろうと予測。また、ビジネスや政治などの実利的な理由で改宗するケースも多い。
04年3月のマドリードテロ事件や05年7月にロンドンで起こった同時多発テロ事件、オランダの映画監督テオ・ファン・ゴッホ氏の殺害事件など、過激派のイスラム原理主義者による被害が多い欧州だが、イスラム教徒の移民と高い出生率は既にユーラビア(Eurabia)とも呼ばれるほどだ。
調査を担当したヘブライ大のイスラム教史学教授のラパエール氏は、「今後、欧州社会はイスラム教の指示なしには何もできない時代を迎える」と述べた。また、トルコのEU加入問題などを挙げ、「政治や経済など、欧州社会の幅広い分野において力を増すイスラム教の影響力を見るようになるだろう」と指摘した。