ベトナムの教会指導者らが政府当局による宗教弾圧を批判し、善処を求める書簡をローマ教皇あてに送っていたことがわかった。ベトナムのグエン・タン・ズン首相が25日、ローマ教皇ベネディクト16世と会談するのを前に送られたもの。宗教の自由が制限されている共産党1党支配のベトナムの現状を批判している。
書簡は16日付で、南部ホーチミンや中部フエの神父ら17人の連名となっている。
ベトナムは東南アジアではフィリピンに次ぐ規模となる約800万人のカトリック教徒がいる。だが聖職者の任命権などを巡って、同国の共産党政権とバチカンの間では摩擦が起きており、これまで外交関係は樹立されてこなかった。ベトナム最高指導部と教皇が会談するのは今回が初めて。