イスラエルのユダヤ教学生らがキリスト教教育を受ける道が開かれたことがわかった。このほどイスラエルトゥデイ紙は、イスラエル文部省が07年から学生がキリスト教の科目を学ぶことを容認したと報じた。
これまでイスラエルでは、アラブ系のキリスト教徒やイスラム教徒だけにキリスト教関連科目の受講が許可されていた。今回、イスラエルのキリスト教会代表者を中心に組織された特別委員会が、大学入試科目の中に「イエスの生涯」「教会論」「教会法」「祈祷」などに関する設問を含めるほか、高校のカリキュラムでもこれに対応してキリスト教に関する授業を行うこととなった。
ユダヤ教徒はイエス・キリストを宗教指導者として認める一方で、神の御子や救世主とは認めていない。キリスト教を「パウロの宗教」と呼び、十字架を示す十字架記号の代わりにT記号を使用するなど、否定的な見方が多いとされていた。
専門家らは、公教育の場でユダヤ教徒がキリスト教科目を学ぶ機会が開かれたことは非常に肯定的な変化とみている。