火曜日に報告された情報によると、米放送局NBCはついに問題番組「ザ・ブック・オブ・ダニエル」の放送を取りやめることにしたという。NBC局がこの議論の的になっている宗教的ドラマを放送を今後一切中止するという報告がある一方で、AP通信はNBC局広報官からただ単に「視聴率の悪い番組を却下することにした」と伝えられただけだという。NBCホームページに掲載されている「ダニエル」番組制作者ジャック・ケニー氏のブログによると、「『ダニエル』はこれ以上金曜夜にNBC局で放送されることはないだろう」と書かれていたという。
NBC局は未だ「ザ・ブック・オブ・ダニエル」の放送について公式発表をしていないという。
「ザ・ブック・オブ・ダニエル」は薬物中毒になった米国聖公会司祭が主人公で、この主人公のドラマの中における振る舞いについて多くのキリスト教団体、一般メディアから非難を浴びていた。またその司祭の家族も息子が同性愛者、マリファナ漬けの娘、アルコール依存症の妻というクリスチャン家族らしからぬ退廃ぶりを見せている。
この番組中に登場するイエスキリスト役を演じている俳優が白い布をまとった実に軟弱で悪や依存症、堕落に対して鈍感な訪問者を演出しているということで、キリスト教団体がとりわけこのテレビ番組におけるイエスキリストのイメージを批判している。
AFA創設者兼議長のドナルドE.ウィルモン氏によると、ジャック・ケニー氏のブログでは番組却下の詳細な理由は書かれていなかったが、ウィルモン氏はおそらく番組サポーターの欠如により放送できなくなったのだろうと述べた(AP通信)。
「一放送で何百万ドルもかからなければ、『ダニエル』をNBCは存続させることができただろう。しかしスポンサーが番組支援を断ったため、NBCとしてはこれ以上の揉め事に関わり続けたくないという思いから放送を却下したのだろう。」
NBC局は番組を一回放送するごとに3百万ドル消費すると見積もったウィルモン氏は番組中止理由をこのように推測した。
広告主と地元放送局は「ダニエル」放送後に視聴者から何千もの苦情の電子メールを受け取った後、「ダニエル」を支援から撤退した。
これについてウィルモン氏は、「私たちはNBC局に苦情の電子メールを送信した67万8394名と地元提携会社に苦情のメールを送信した何千人もの人々に感謝の意を表します。」と述べた。
このような批判にもかかわらず、ケニー氏はこの番組制作において決してキリスト教を攻撃しようとは思わなかったと述べている。この「ダニエル」製作者はAFA率いる保守派団体の番組に対する圧力を「非キリスト教徒的かつ非アメリカ人的」でありさらに「まさに検閲そのもの」であると不満を述べたという。