インド人キリスト教団体がインド内務大臣に対し17日火曜日、大規模のヒンズー教徒の祭典が催されるのに伴う少数派宗教への危険性について警告を促すために代表団を派遣した。
全インドキリスト協議会(AICC)が代表団を立ててインド内務大臣シヴラジ・パティル氏と17日火曜日に会合を開いたとクリスチャン・ワールド・ソリダリティー(CWC)が伝えた。AICCは内務大臣にインド西部グジャラートの遠隔地方ダングで2月11日から13日にかけて行われるヒンドゥー教"Shabri Kumbh Mela"祭において暴動が発生する恐れを伝えた。
AICC会長のヨセフ D.ソウザ博士は「私たちはただこのようなが祝祭行われることによって暴動や自民族中心主義のようなものが発生するのではないかと言うことを恐れているのです。もしこのような祝祭が行われることが許されるのであれば、AICCとしてはインド政府に対し、関係のない人々の命が奪われないために十分に法規制のもとに監視するようにと要求しました。」とCWCのプレスリリースに述べた。
18万5千人の人々がダングに在住していてそのほぼすべてがインド部族であるが、この祝祭はこの地方に50万人を引き寄せようとしている。この地方の大部分の部族が自然崇拝をしているにもかかわらず、この祝祭では彼らをヒンドゥー教徒に改宗させるのを奨励するように計画されている。
この祝祭では「起きよヒンズー教徒、キリスト教徒を追い出そう」というスローガンを祝祭主催者によって用いることにされており、このことによって宗教的な緊張感を高め、ダングの自然崇拝者にヒンズー教徒としてのアイデンディティを高めようとしている(CSW)。
AICCはこの祝祭と関連行事がヒンドゥー至上主義を唱えるインド人民党(BJP)に対するヒンドゥー教徒からの支持を得ようとするための「政治的戦略」の一部ではないかと恐れている。
1998年にダング地方でキリスト教徒がクリスマスを祝っているときにヒンドゥー教過激派による扇動によって36件の教会が襲撃されるという深刻な反キリスト教徒運動が生じた。
さらにD.ソウザ博士はダング地方の自然崇拝部族をヒンドゥー教徒に改宗させることは社会的な破壊をもたらすだろうと懸念している。というのもカースト制度についてまったくダングの部族は理解していないために非ヒンドゥー教徒の彼らが改宗後にカースト制度の最下級"Dalits"の位に置かれることに不満を抱くと考えられるからである。
この会合の後、インド内務大臣はAICC代表団に対しグジャラートのイスラム教、キリスト教団体に対する暴動を防ぐための十分な予防措置を取ることを約束した。
この会合に引き続き、CSW最高責任者のメルヴィン・トーマス氏はインド政府に対しAICCが警告を促すのにCSWとしては十分な支援ができたと述べ、この祝祭について
「この祝祭は大規模な暴動をけしかけ、自民族中心主義を広める可能性がある。私たちはインド政府に対しこの地域の宗教的少数派の安全を保障するように促すつもりでいます。そしてダング地方の部族は何の強制もなく自由に自分たちの宗教を決めることができるべきです。」と述べた。