キリスト教人権擁護弁護士による中国北西省における家族教会指導者、信徒に対する恐るべき調査報告書が明らかになった。
高智晟(GaoZhisheng)氏はシンチアンウイグル自治区における迫害に耐え抜いている「家族教会」に焦点を当てた報告書を発表した。
高氏は、彼自身が治安当局によって名高い家族教会指導者であるCai Zhouhua牧師の弁護を含み、多くの人権擁護活動をしてきたことに対して脅迫を受けてきた経験を持つ、最近キリスト教に献身した北京の名高い弁護士である。高氏の今回の調査によってウイグル自治区におけるキリスト教家族教会が直面した拷問や虐待について13人もの信者から証言を得たという。
中国ウイグル自治区における家族教会の現状に関する調査報告書の中の一報告によると、あるキリスト教指導者が2003年に逮捕され地元警察署で警官のベルトを用いて激しく鞭打たれたという。この指導者と他の信者は警官に狂信的宗教を信じていると言われたという。さらに警官は献金と献金箱を没収して行ったという。またこの指導者の家族が保釈金を携えてくる次の日まで、指導者は後ろから手錠をかけられ暖房機につけられていたという。
またLingzhi Xia氏(63歳)はこのような迫害に関する痛烈な実体験を高氏に報告した。彼女は2005年8月5日に生じた警官による襲撃によって、交通費に使用しようと思っていた所持金を奪われ、顔面を平手打ちされたという。その後拘置所に移送され、警官による執拗な尋問に苛まれる精神的にも肉体的にも苦痛を生じる過酷な生活を強いられたという。
彼女の娘が保釈金に関する裁判を申請した後、彼女は拘置所から解放されたという。しかしながら彼女の解放にも関わらず、警官は彼女を3年間の労働服務を通しての再教育期間を課し、彼女の名前を治安当局リストに掲載しているという。
Qimiao Tongという別の信者は2005年9月28日に治安当局に出向くように命じられ、治安当局で警官に暴行を受けた。あまりの暴行の激しさに彼は話すこともできなくなり、苦痛でうずくまってしまったという。警官はその後彼を病院に連れて行ったが医者は暴行による損傷は深刻なものではなく、薬物治療をすれば十分であると述べたという。しかし彼の解放後、別の医者に診療を受けたところ、肋骨にひびが入っていたという。 このような報告から高氏はただ単に信仰の自由を弾圧するという理由だけで警察による深刻な脅迫行為が存在していると結論付けた。
この報告書の最後の文では「今こそ緊急に目覚めなければならないときを向かえている」と感情的ともいえる文体で結ばれていた。
この高氏の報告書を読んで、クリスチャン・ソリダリティ・ワールドワイド会長のマーヴィン・トーマス氏は、公式声明の中で「私たちはただ平和に信仰を保つだけでウイグル自治区のキリスト教徒が迫害を受けているということに深く遺憾の意を表します。中国当局が国際団体に宗教的自由を尊重していると表明したいのであれば、このような迫害行為、中国全土で行われたいる宗教的自由の多くの濫用を徹底して撲滅しなければなりません。」と述べた。
中国援助協会(CAA)によると、高氏は人権と信教の自由に対する濫用であるという彼自身の意思を断固として保っているために多くの危険にさらされているという。高氏は北京で人権擁護に関する秀でた弁護士の一人で、公に宗教的少数派に対する迫害について公表しているためにどんなに中国機密機関によって高氏と高氏の妻子が迫害を受けてきたかを数え切れないほどの公開書簡によって明らかにしてきた。
高氏の法律事務所は一年間保留になり、北京当局によって高氏の法律免許状は2005年12月に剥奪された。
CAAは国際団体に高氏と高氏の家族の安全に対する配慮の意を示し、彼らのために祈り、同じクリスチャンとしての連結製を示すために暖かい励ましの電子メールや電話を高氏に送るようにと要請している。