「ビル・ウィルソン東京大会2007」2日目の11日、会場の星陵会館(東京・永田町)には「主によって強められてください!」というレイモンド・ムーイ師の、魂から叫ぶようなメッセージが響いた。
レイモンド・ムーイ師はマレーシアをはじめ東南アジア五カ国に姉妹校を持つ「School of ACTS」の創立者および代表、マレーシアの総合大学「Life College」理事長でもある。生後まもなく親に捨てられて孤児院で育つが、無一文の中から身を起こし、現在では政財界にも影響を及ぼす人物となっている。
講演の中でムーイ師は、アジア各国を巡り開催してきた集会で数多くの癒しを体験したことを語り「『イエスは力がある』と言っただけで終わるのではなく、その通りに主が働かれるのです」と生きている主の偉大な力を、会場に集まった200人を前に証しし、「ここにいる多くの人が外へ出てイエス様を伝えて欲しい」と訴えた。
同師は、伝道集会の会場まで自分が乗っていった車を突然燃やされたこと、集会をやめさせるために軍隊に囲まれたこと、伝道のために警察に事情聴取をうけたこと、国外追放処分を受けたことなど、自身が宣教の現場で経験した数多くの苦難を語った。「しかし、私はやめない」とムーイ師が宣言すると、会場からは大きく「アーメン」の声が上がった。
ムーイ師は、「世界はイエスキリストの力を知る機会を待っています」と訴え、世界有数の輸出国である日本にはそれを可能とする素晴らしい機会があると語った。「日本からの輸出品の最も新しいものがイエス様の福音となるように願います。神を信じる者は立ち上がるべきです」と同師が叫ぶと、参加者は力強い「アーメン」の声と会場全体に響く大きな拍手で応えた。
またムーイ師は、「私たちの時代にアジア各地でリバイバルを起こすことが出来ると信じている。必ず可能。そのことを共に分かち合い、リバイバルのビジョンをもつものと共に立ち上がりたい」と語り、「次の時代のアジアの指導者が必要だ」「強い指導者が出なければならない」と繰り返し強調した。「私たちがこの世を変えることができれば、世界が贈り物を携えてくる」と参加者を鼓舞した。
3年前にイスラム国家であるマレーシアが独立し、初めてのキリスト教の神学校ができて以来、今日も成長し続けていると神の御言葉と祝福の確かさを伝えたムーイ師は、「多くの反対がある。しかし強められてきた。神さまからの強さがなければ何もできない」と訴え続けた。
最後にムーイ師は、「神さま、あなたによって強められ、これまで体験したことのないことが体験でますように」と日本のリバイバルを願った祝福の祈りささげ、講演を終了した。
通訳の万代栄嗣師はムーイ師について「彼の伝道旅行に付き合ったことがあるが、東南アジアにいくとどの人も皆、彼を知っている。神の恵みが彼と共にある」と語り、マレーシアというイスラム国家で毎年500人もの神学者を輩出する同師の働きと信仰を証しした。