日本国内でキリスト教の伝統を紹介し、その認知度を高めた功績を評価され、大塚国際美術館(徳島県・鳴門市)の大塚明彦館長がローマ教皇庁より聖シルベストロ騎士団長勲章を授与された。教皇ベネディクト16世の代理としてローマ教皇庁大使館アルベルト・ポッターリ・デ・カステッロ大使が勲章を授与した。
大塚館長は、開館10周年を記念して行ったヴァチカン美術館「システィーナ礼拝堂天井画」の完全再現をはじめ、数多くの美術作品を通じてキリスト教の伝統を日本に紹介した。
今回の勲章授与をベネディクト16世に推薦した日本カトリックの最高権威者である白柳誠一枢機卿は、「大塚氏に勲記とメダルを授与し、教皇の特別な感謝をお伝えすることは私にとっても大変名誉であります。同時に大塚氏やこの壮大な仕事を共に成し遂げた協力者の方々にお祝い申し上げます」とコメントを発表した。
大塚館長は、「開館10周年を迎えるに際し、ローマ教皇ベネディクト16世よりこのような栄誉を賜りましたことを大変名誉な事と思っています。今後も更に美術活動の充実に努めたい」と語った。
聖シルベストロ騎士団長勲章は『教皇勲章』のひとつで、教会・教皇への貢献や功績のあった人(信徒)を称え、教皇庁から授与される勲章。日本人では作家・遠藤周作(1971年)、将棋棋士・加藤一二三(1986年)、医学博士・井手一郎(1991年)、作曲家・高田三郎(1992年)などが授与されている。