震災や国内の不安定な政治情勢などにより困難な状況にある地域でも8日、イエス・キリストの復活を記念する復活祭(イースター)を祝う礼拝や集まりが行われた。
先週2日に発生した地震と津波により、9日までに死者39人が確認され、現在も約7000人が避難生活を続けているソロモン諸島では、村民100人以上がギゾ郊外に位置する聖ルカ聖公会で復活祭を祝った。
参加者は、ヤシの葉と熱帯産の花で飾りつけられた教会で賛美を歌いながら、震災によって亡くなった犠牲者のために祈った。ジョン・ピハバカ牧師は、「冷静さを保ち、必要とする人々に残った食糧や蓄えを分け与えるように」と語った。
ソロモン諸島の住民は主にキリスト教徒で、ギゾ周辺には少なくとも5つの教会が点在している。現地のカトリック教会では、地震によって建物が壊れてしまったが、敬虔な信者たちは教会の庭に集まり、復活祭の式典を行った。
一方、キリスト教人口が減少しつつあるイラクでは正装した人々が復活祭の間、内戦状態が続き、爆撃や誘拐の恐怖にいつもさいなまれる同国に平和と安全が守られるように祈った。イラクは91年の湾岸戦争当時には100万人以上のキリスト教徒がいたが、情勢不安が続く国内から逃げ出す人々が増えるなどしてその数は年々減少している。教皇ベネディクト16世も、イラクで続く虐殺への非難を復活祭のメッセージで表明した。
イラクの南バプテスト教会に通う兵士約200人は8日の明け方、米国軍キャンプのブルース・ワグナー師主宰の復活祭の礼拝に出席した。ワグナー師は兵士のための礼拝を毎週開いており、聖金曜日にも集会を行った。