5日、米ウォルト・ディズニー社が同性愛カップルに対して同社人気の挙式サービス「フェアリーテール・ウェディング」の提供を開始することが明らかになった。同社の広報担当者が発表した。ディズニーの施設があるカリフォルニア州やフロリダ州では同性愛者の結婚が法的に承認されていないため、ディズニーはこれまで、法的な婚姻証明書の提示を要求することで同姓愛カップルへの同挙式サービスの提供を拒否してきた。
同性愛カップルの結婚に関しては、キリスト教会や関連団体などから「伝統的な家族の価値観を踏みにじっている」との反対の声も多いが、ディズニー側は「全てのお客様に喜んでもらうことが当社の基本方針」と説明し、今回の方針変更が同社にとって妥当であるとの見方を示した。さらに同社の広報担当者は、「我々はディズニーで特別な日を祝いたいと願うお客様はどのような方でも尊重し、喜んで歓迎します」と述べた。
一方、同社はこれまでも一部の会場を貸し出すなど同性愛者に対しては比較的寛容な態度を取ってきた。にも関わらず、同社の施設があるカリフォルニア州やフロリダ州が同性愛者結婚を法的に承認していなかったため、人気挙式サービスの「フェアリーテール・ウェディング」やハネムーンプログラムの提供を拒否するなど、同性愛者に対する一定の制約を設け続けてきた。そのようなディズニーの経営方針を、同性愛の擁護者たちがウェブサイトなどで批判していた経緯もある。
今回同性愛者への提供が解禁された「フェアリーテール・ウェディング」の価格は8000ドルから4万5000ドル以上までプランの内容によって変動する。人気キャラクターがお祝いに駆けつけたり、シンデレラ城の前で正装したミッキーマウスらに祝福してもらえるプランなどがあり、カップルたちに人気が高い挙式サービスの一つである。