日本バプテスト連盟(埼玉県さいたま市)が3日、連盟を結成して60周年目を迎えた。同連盟は「協力伝道」をその最大の目的として掲げ、16の教会が福岡の西南学院教会で集まり始まった。結成当初から開拓伝道に積極的に取り組み、現在は329の教会・伝道所が加盟するほどに広がっている。
連盟結成時には、名称に関して「バプテストという言葉は信者ではない者にはわかりにくい」という意見や、「そもそも伝道する団体なんだからあえて伝道という言葉を入れる必要がない」など、名称に「バプテスト」や「伝道」という言葉をを入れるかどうかなどで様々な議論があった。「バプテスト伝道団」、「日本基督新生伝道団」など10余りの候補があったという。しかし、最終的には「バプテストが誰にでも分かるようになるくらいに伝道していくのが、私たちの使命だ」と意見がまとまり、今の名称に決定した。
このように伝道第一を掲げ、1947年4月3日に第一回目の総会が開かれ結成した同連盟は、同年に大分、佐賀、芦屋、若松、吉塚、伊集院へと積極的な伝道に取り組んでいった。
連盟結成時の総会に出席していた故荒瀬昇牧師は、日本バプテスト連盟は「協力伝道をプロジェクトとした、いうなれば連盟はプロジェクトチームなんだ。だから何しろ協力して伝道しようってね」と協力伝道をなによりも優先してきた同連盟の当時の様子を回想している。
一方、同連盟の加藤誠常務理事は連盟機関紙の「バプテスト」で、結成から60年経ったいま、「果たして私たちは、バプテストが何を信じ、何ををするための教会なのか、誰にでもわかるように伝道してきたのか」と、同連盟のこれまでの歩みを振り返る問いを投げかけている。
同氏は、伝道とは「生の全領域でキリストを主と告白し、証しすることです」と述べ、「キリストの福音を鮮明に証しし協力伝道のために祈り、献身していくという連盟結成の原点を胸に、前進していきたいものです」と、同連盟が伝道を目的に始まったことを確認し、その精神に基づいた新たな前進を訴えた。