カナダのリージェントカレッジの初代学長で「霊性の神学」の提唱者として知られるジェームズ・フーストン師のセミナー「スピリチュアルライフ・セミナー」が3月26〜29日の4日間、栃木県・日光オリーブの里で開催された。
「牧会者の霊的成長を目指して(霊的同伴の視点から)」をテーマに、教職者や信徒ら27人が集まった。
セミナーの中で、フーストン師にとって福音とは真の意味で「ひとりの人となる」ことであり、それはイエス・キリストとの人格的な関係に導かれて生きることである、と説いた。それは決して孤立したひとりぼっちになることではなく、主イエスとともにいること(霊的同伴)であり、ひとりになって神にスペースを空けることである。そのときに私たちは自分のために生きるのではなく、他者のために生きるスペースを持ち、互いに共に生きる者、愛し合う者とされていく(霊的同伴)ーそれが福音の豊かさであると語った。
またフーストン師は、神と友情を持つことは福音の本質であり、それは自ら三位一体の交わりを持たれる神の愛の中に私たちが招かれ、そこから他者への愛、主にある友との友情が生まれると説いた。しかしそれが曇るのは罪の表れであり、神を除外した文化の中では、人間は共に生きる存在ではなく、かえってバラバラにされてしまうものであり、現代の技術主義とも呼べる文化の中では優れた技術もロボットも人の孤独を癒すことができない。孤独を癒すのは友達である。日本のリバイバルは主にある友情の回復から生まれるのではないか、クリスチャン達の交わりや友情を見て、日本の人々がそれを求めて行くようになることが私の夢だ、と語った。
参加者は、「(フーストン師の)授業をかつてカナダで受講していたが、1年間受講すること以上にこの4日間は充実した内容だった」、また、フーストン師との個人面談を受けたある参加者は、「(面談で)これからの人生の方向性を大きく変えられた」とうれしそうに証しした。
ジェームズ・フーストン師は、4月2日(月)午前10時から午後4時まで、東京・上野の森キリスト教会で開催される公開講演会、午後7時からは同師の新刊『喜びの旅』(いのちのことば社)出版記念講演会(同会場)にて講演する予定だ。