「こんなことは未だかつてありません。地元の宅急便業者の日常業務に支障が出ています」
今年1月にテレビCMや新聞・雑誌などの広告で話題を呼んだ小冊子「パワーフォーリビング」の注文が今、全国のキリスト教会から殺到している。関係者によると、一度に数万部単位で注文する教会も続出しているという。教会専用窓口を担当している新生宣教団(埼玉県比企郡)はこの発送業務のための設備を新たに追加するなどして、全国から毎日のように寄せられる大口の注文に対応している。
教会専用窓口では現在、175万部を扱っている。新生宣教団では毎日、印刷業者から大量に送られてくる本の受け取りと、全国からメールやファックスで次々と寄せられる注文の対応、発送作業に日夜追われている。
しかし、あまりの注文の多さにどうしても対応が遅れてしまうのが現状だ。それでも申込者にできるだけ満遍なく配布しようと、大口の注文には相談の上、発送部数に一定の制限を加えて調整している。また、特別な聖会など、緊急に必要がある場合には優先して部数を割り振るなどしている。
関係者の苦労は多い。しかしその分、喜びも大きい。全国の教会からはすでにたくさんの証しが寄せられている。ある教会に、今まで教会に来たこともない未信者の男性が突然日曜日の礼拝に訪れた。話を聞くと、男性はパワーフォーリビングのテレビCMを見て自分で本を注文し、読んでみると内容がとても興味深いので、さらに聖書を知りたくて礼拝に出席したのだという。教会ではその出来事をきっかけに、5万部以上の戸別配布を毎月行うようになった。
発送に携わる関係者も、「これ(小冊子)を読む人が教会につながる一つのきっかけとなることを望みます」と大きな期待と喜びを表現した。