「天地万物は、創造主なる全能の神によって造られた」。聖書には、こう書かれています。しかも、「それぞれの生物は、その種(類)に従って造られた」と書かれています。人間は、初めから、人間として造られたのです。猿は、初めから、猿として造られたのです。
進化論は、「すべての生物は、単細胞生物が突然変異を繰り返して進化し、最後に人間になった」と主張します。しかし、世界中にあるおびただしい数の化石の中に、種(類)と種(類)の中間に存在すべき生物の決定的な証拠となるべき化石は、現在に至るまで、一つも発見されていません。「人」と「猿」の中間の存在もしくは共通の祖先と想像される「原人」もしくは「猿人」と言われる化石の多くが、空想による偽物であったり意図的な偽作であることが、後になって判明しています。
たとえば、「ピルトダウン人」(ドーソン原人)は、「『近代科学史上最大のいかさま』として知られる、ねつ造された化石人類」とも言われています。
1912年にイギリスのピルトダウンで発見された骨の化石は、進化論を根拠づける最も重要な「猿人」の化石の一つとされました。この化石は、人類最古の祖先「ピルトダウン人」と呼ばれ、世界中の注目を浴びました。
「たった一握りの骨」から、人類最古の祖先とされる「毛むくじゃらの原人の姿」が、「空想されて」、絵にして描かれたのです。それが、英国博物館に飾られ、教科書に載せられました。こうして、空想の産物である「ピルトダウン人」は、科学的事実として、英国中に、そして世界中に、進化論を一気に広める強大な推進力となったことは間違いないと思われます。
ところがです。「ピルトダウン人」発見41年後の1953年に、英国博物館の古生物学者オークレイ、オックスフォード大学解剖学者ウェイナーとクラークの検証により、驚くべきことが判明しました。
なんと、「ピルトダウン人」の下顎骨は「猿の骨」であり、その頭がい骨は「人間の骨」であることが、判明したのです。しかも、その「猿の下顎骨」と「人間の頭がい骨」を、ヤスリで調整して組み合わせたものであると言われています。人間の犬歯に見せるために、「猿の犬歯」が小さく削られていたことも、判明しました。また、フッ素年代測定法により、「ピルトダウン人の化石」は、「たった1500年前のもの」であることも、判明しました。その後、「下顎骨」は最近死んだ猿のものであり、「頭がい骨」は500年前の人間のものであるという発表もなされているようです。
さらに、「ピルトダウン人の化石」を古く見せるために、非常に巧妙に特殊な「加工」が施されていたことも、判明しました。驚くべきことに、化石と一緒に発見されたという「原始的な道具」(ピルトダウン人が使っていたと想定された?)は、鉄鋼用具で造られた「模造品」であったという、レポートもなされています。
このようなことが、「進化論」という「学問」あるいは「科学」の名のもとに行われていたということは、まさに「恥ずべきこと」である以上に、非常に「恐るべきこと」ではないでしょうか。
「神はご自分にかたどって人を創造された。・・・男と女に創造された」(創世記1・27)
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佐々木満男(ささき・みつお):弁護士。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL.M)。
■外部リンク:佐々木満男先生のブログ「ドントウォリー!」