ゴスペル伝道を通して、女性を聖書の御言葉に根ざした信仰生活へ導くミニストリー「スタンド・ウィメンズ・ミニストリー」主催のカンファレンスが16日、東京・三鷹バプテスト教会で開催された。午後1時半からのセミナーでは、全米や日本を始め世界各国の女性集会で聖書のメッセージを伝えるスーザン・タッカー師が講演し、聖書が教える「結婚」について語った。女性約60人が参加した。
カンファレンスは2年ぶり5回目。同ミニストリーは03年2月、ゴスペル伝道の中で出会った多くの女性たちのために日々祈りをささげていた陽子ラッカーさんが、詩篇23編の御言葉を示されて創立した。今回は16,17日にセミナーとワークショップを開いたあと、18日に聖書キリスト教会・東京教会でコンサートを行った。
タッカー師はまず創世記1章から、神がこの世界のすべてを創造されたこと、また人は神によって神ご自身のかたちに創造されたこと(創1:27)を説き、創造には神の大きな喜びがあったことを伝えた。そこには罪がなく、人が神を見失うこともなかった。聖書には、初めは一人であった男から、その助け手として女が造られたと記録されている(創2:18−24)。タッカー師は、「人はお互いを見てびっくりして、2人で神を賛美したのではないか」と、喜びにあふれた、神の創造した人間本来の美しい姿を説いた。
タッカー師は、自身の結婚の経験について語った。夫のチャリー・タッカー師とは、大学で初めて出会ってから6週間で結婚。当初は同師自身がアルコール依存症で、夫が家に帰ってきてもパーティで外にばかり出かけ、結婚後4ヵ月のうちで4回しか夫と会わなかったことを女性たちの前で正直に告白した。また、子どもの頃、両親が男の子の生まれることを願っていたため、自分が男の子のようになろうと、男の子のような格好をして過ごしたこともあったという。
そんな自分のありのままを受け入れることができなかったタッカー師を変えたのは、夫の一言だった。「もし神さまと契約しなかったら、君とはとっくに離婚している」――タッカー師は生まれながらのクリスチャンではあったが、夫の持っていた愛が自分とはまったく質の違う愛であることにこのとき初めて気づかされたという。「自分には価値がない、自分は夫から愛される資格がない。しかし神さまは私を愛している。私のために命を与えてくださる」そう思えるようになったことがきっかけで、結婚をやり直すことができた。教会での聖書の学びを通して、神の創造を知り、ありのままの自分でいいことを悟り、子どもの頃の自分の姿や結婚生活について飾らなくてもいいんだと気づいた。同師は2週間後にこころから主を受け入れた。
またタッカー師は、「家より友達といたくなることがあります。なぜなら友達は、私のことを聖霊の人だとほめてくれます。しかし主人とはそうではないですね。主人は私の全てを知っていますから」と笑いながら、家の中でできないことをミニストリーでするのではなく、家庭でのよい働きが、ミニストリーを通して自然と出ることこそ大切だと語った。
最後にタッカー師は、結婚とはキリストの御姿に変えられていく一つのプロセスであり、キリストが教会を愛すように妻が夫を愛し、夫が妻を愛すことだと語った。