【CJC=東京】米カトリック教会司教会議教理委員会が、クレイトン大学(ネブラスカ州オマハ=イエズス会運営)の神学者マイケル・G・ローラー氏とトッド・A・サルツマン氏が2008年に発表した『性的人間=改定カトリック人類学に向けて』を批判する文書を発表した。
ローラー氏は引退しているが、サルツマン氏は現在同大学神学部教授。
ワシントンのドナルド・ウール大司教を長とする教理委は、同書が、同性愛行為、婚前性交、避妊、人工授精などの倫理に関して「誤った結論」を提示している、と言う。「読者が困惑したり誤解する、特に同書が教会の教えやキリスト教の伝統に合わないキリスト者の生活を提示していることが問題」としている。
これを受けて、クレイトン大学は、教理委員会の批判を「権威あるもの」として受け入れる、と語った。大学としては学生に、本当の教理と見なされるものだけをカトリックの教理として示す、と言う。
同大学は『正しい大学を選ぶ』という保守的なガイドの最新版では推薦されているが、カトリック色の強い大学を選定するニューマン枢機卿協会のリストには含まれていない。