新しい奉仕活動を始めたときは、こんな教会にしたい、こんな活動をしたい、と熱意に満ちています。ところが実際に始めてみると、なかなか思うようにいきません。
何から始めればよいかがわからず、礼拝に人も集まらない。毎日を単調に過ごすだけになると危険です。伝道に対して抱いていた志が着実に低下していくからです。
熱意は成果を生みます。熱意があると、時間と活動内容が有効活用されるからです。熱意ある人は活発に伝道します。
一方、行動が熱意を生み出すこともあります。やりたくない仕事でも、とりあえず始めるとやる気が出てくるものです。心理学的にいえば、これは人間の脳が自分の行動に影響を受ける仕組みになっていることと関係します。
気分が沈んでいる日の翌日こそ、とびきりの早起きをし、明るく大きな声で「おはようございます」とあいさつをしてみる。自分の思い描く姿を演じていると、自分の心持ちが行動についてこようとします。気分を問わず規則正しい生活を続けていると、気力が早く回復するのは、このためです。
人間誰でも、信仰を失いそうになることがあります。だから、大切なのは、早く信仰を回復させるために、最初から信仰回復の仕組みを作ってしまうのです。伝道の熱意を保つための先行投資だから、総時間の3%から5%は充てても良いはずです。
1日15時間、週6日働いているという教職の場合、総時間は年間約4,700時間にもなります。1カ月3%なら約11時間、5%なら18時間。毎月約1日から1日半は伝道の熱意を保つために割くべきです。
過ごし方は、読書や祈りに没頭するのも良いですが、できれば行動的な環境がお勧めです。例えば、スポーツで身体を動かしたり、快活な人と会ったりすると考え方が前向きになります。自治体や経済団体が主催する異業種交流の会もお勧めです。(ただし、愚痴ばかりのお慰み会と化している場合もあるので注意。)
毎回必ず熱意を回復できるとは限りませんが、ひとつ決めたことを毎月続けていると、あるとき自分に合った人や助言に出会えるものです。大切なのは、この時間をまずスケジュールに入れてしまうことです。
いつも元気と笑顔の絶えない牧師を見て、信徒や近隣の住民が良い影響を受けるでしょう。これが意外なほど、教会の質的、量的発展につながってくるはずです。