【CJC=東京】地中海西部マジョルカ島北東部カプデペラに、欧州初のキリスト教テーマパークを建設する計画がある。英紙ザ・ガーディアンが報じた。バチカン、ルルド、ファティマとカトリック信者にとって欠かせない巡礼先だけでなく、キリスト教ゆかりの名所に事欠かない欧州で、観客をひきつけられるか注目される。
7ヘクタールのごみ集積場に資金1000万ユーロ(約10・6億円)で建設されるテーマパーク、「聖地」を売り物に成功すれば地元経済をうるおすことにもなろう。
計画を打ち出したシグマ社は、アルゼンチンのブエノスアイレスでキリスト教主体の『ティエラ・サンタ』を運営しているという。その特色の一つが、人類創造、キリスト生誕、復活、最後の晩餐など様々な場面を1日8回上演するショー。
マジョルカ島の施設では、主役だけでなく、端役のローマ市民やパレスチナ人の衣装にも考証を加え、「皆が霊性の起源について学べる所」を目指す。『嘆きの壁』やローマ帝国の裁判所の複製も造る計画。
米フロリダ州オーランドにある『聖地体験』やシンシナチ近郊の創造博物館といった米国のキリスト教関係の興行施設の成功を意識したというが、キリスト教人口の減少傾向が目立つ欧州で、果たして成功するか、現地側も申し出があったことは認めたものの、態度を決めかねているようだ。