日本赤十字社(東京都港区)主催の、第1回「いのちの献血俳句コンテスト」の最終選考会と表彰式が先月25日、東京・品川区にあるテレビ東京・天王洲スタジオにて行われた。審査委員長に、俳人で、女性だけの俳句結社「月刊ヘップバーン」の代表を務める黛(まゆずみ)まどか氏が迎えられ、全国から寄せられた約30万の応募作品の中から厚生労働大臣賞や日本赤十字社長賞などを決定した。
俳句の有季定型を守りながら、発想の自由さや新鮮さを選考要素として選出した結果、最も優秀な句に贈られる厚生労働大臣賞に選ばれたのは、鳥取県在住の門脇かずおさん(50歳)の作品「献血を/終えて苗田に/戻りけり」。同作品は審査員特別賞もあわせて受賞した。
厚生労働大臣賞のほかに、日本赤十字社社長賞(1作)、審査員特別賞(2作)、ピカチュウ賞(小学生対象:2作)、最優秀賞(一般・高校生・中学生・小学校高学年・同低学年の各部門)、優秀賞(一般・高校生・中学生・小学校高学年・同低学年の各部門)のあわせて15作品が選出された。
今回が第1回目となる「いのちの献血俳句コンテスト」は、人命の尊さや助け合いの大切さ、献血の理解につながることを目的とした俳句コンテスト。いのち、献血、愛、友情、助け合い、感動をテーマに、思ったこと、感じたことを五・七・五のリズムにのせて表現する。
俳句の募集は、昨年11月15日から今年の1月16日まで行われた。63日間の応募期間に全国から29万8916句が寄せられ、今回が初回にもかかわらず全国で数多く行われている俳句コンテストの中でもトップクラスの規模となった。
同コンテストを終え、日本赤十字社広報担当の大脇睦彦(むつひこ)氏は本紙の取材に対し、「今回小学校低学年から社会人まで幅広い年齢層の方々から当初の期待を越える29万以上の応募が寄せられました。このことを大変喜ばしく思っています。コンテストは今回が第1回目となりますがこの行事をただ1回で終わらせず、次回も開催していきたいと思います。この俳句コンテストを通して、心のこめられたセンテンスで献血の大切さ、命の大切さをお伝えしていきたいです」と語った。