米国牧師の提唱により始まった日米親善「青い目の人形」が3日、平戸幼稚園(長崎県平戸市)で開かれたひな祭りでひな人形とともに飾られ、参加した地域のお年寄りや保護者ら約110人が女児の健やかな成長を願った。長崎新聞が伝えた。
青い目の人形は日米開戦前の1927年、米国牧師が両国の子どもたちに国際親善の心を養って欲しいと提唱し、約1万2700体を日本の小学校や幼稚園に贈ったことが始まり。第2次大戦中に日本では焼却されるなどしたが、長崎県には同園の「エレン・C」(人形の名前)を含め2体が現存する。
米オハイオ州のウィルミントン大学平和資料センター関係者がエレンの里帰り展を企画したため、同園がエレンを送り、その代わりに関係者から先月、別の人形「ホープ」が同園に届けられた。同園は、最初に人形を贈った牧師の孫からも贈呈を受けており、これで所蔵する親善人形は3体となった。