世界140カ国から宣教団体代表ら1500人以上が参加する「エジンバラ100周年記念世界宣教会議・東京大会」(5月11〜15日、会場:東京・中野サンプラザ、中野ZERO)の日本委員会は、19日までに大会の祈祷課題をホームページ上に公開し、教派を超えて日本のクリスチャンに祈りを呼び掛けている。
世界的に著名な宣教学者で昨年5月に亡くなったラルフ・ウィンター(Ralph Winter)博士の提唱により、第三世界宣教団体協議会(Third World Mission Association= TWMA)の主催で行われる大会。世界宣教に焦点を当て、午前の講義ではその現状と展望についての概論を学び、午後はイスラム、共産圏、少数民族宣教など20以上の分科会に分かれてその具体的な方策を学ぶ。本来は各宣教団体の代表者しか参加できないが、開催国である日本には特別に一般の教職や信徒でも参加できる700人の別枠が用意されている。
夕方の宣教大会には、昨年7月の日本プロテスタント宣教150周年記念大会で実行委員長を務めた大川従道氏(大和カルバリーチャペル主任牧師)、日本各地で大規模伝道集会「ラブ・ソナタ」を主催して日本宣教に大きく貢献しているハ・ヨンジョ氏(韓国オンヌリ教会主任牧師)、世界有数のメガチャーチとして有名な韓国ヨイド純福音教会のチョ・ヨンギ氏の後継者に内定しているイ・ヨンフン氏などを講師に迎える予定だ。
プロテスタント諸教派による宣教諸団体の代表らが中心となり、世界各地から約1200人が参加した1910年のエジンバラ世界宣教会議は、世界教会協議会(WCC)誕生の契機になるなど、近代エキュメニカル運動の出発点とも言える歴史的大会となった。
ラルフ・ウィンター博士は生前、宣教諸団体の世界レベルでの連合という課題に取り組み、エジンバラ世界宣教会議の100周年を記念する今大会についても、世界宣教に携わる宣教団体が主体となる必要性を訴えてきた。
世界6地域、約100カ国の宣教団体が加盟するTWMAの前議長で今大会の会長を務める奥山実氏は、開催地として東京が選ばれたことは「神の絶大なる憐れみと恵み」だとし、大会開催が日本の教会の一致、リバイバルにもつながり、「日本の教会は必ず世界宣教の達成に貢献できると信じます」と語っている。
19日までに公開された祈祷課題は、▼今大会が日本のリバイバルと世界宣教の達成のために用いられるように、▼経済的な必要の一切が満たされるように、▼日本のプロテスタント教会の諸派が一つとなり、多くの参加者が集まるように、▼海外からの参加者たちにふさわしい宿泊場所を準備できるように、▼発展途上国からの参加者のためのホームステイ先を確保できるように、▼夕方の宣教大会の講師のため、▼大会を支える日本委員会の委員のため。
日本委員会では、今後も定期的に祈祷課題を発表し、個人やグループでの祈りの輪を広げていきたい考えだ。