教会に消火器や石が投げ込まれる事件が、関西一円で多発している。ここ数年間の被害は少なくとも約80件に上り、大阪府内だけでも昨年9月以降、34カ所の教会で窓ガラスが割られ、消化剤が室内にまかれるなどの被害が相次いで確認された。
教会関係者の調べによると、被害はいずれも近畿にあるプロテスタント系施設に集中し、手口も酷似している。各府県警察は同一犯の疑いもあるとみて警戒を強めているが、教会の数が多く、犯人の動きを絞りきれないでいる。
関西の約500の教会が加盟する「近畿福音放送伝道協力会」(大阪市天王寺区)では、各教会に注意を呼び掛けるとともに、被害を受けた教会に報告を求めるなど、正確な被害状況の把握を急いでいる。