日本格付研究所(東京都中央区)は先月末までに、宗教法人・在日本南プレスビテリアンミッション運営の淀川キリスト教病院(大阪市)の格付を長期優先責務の履行の確実性が高いことを示す「A」に据え置くと発表した。
「A」は長期優先責務においては上から3つ目のランクで、同研究所が公表している10の医療機関中、最も高い格付となっている。
同病院は2012年9月を目処に全面移転する予定で、これについて同研究所は「医療機能の集約・拡充などで競争力は一段と強化される」と見通し。「移転関連費用は主に外部借入れで賄うため、中期的に財務は悪化する」と見たが、「長期資金を確保していること」や「強固な事業基盤や制度改定への対応力があること」などを挙げ、「現時点において債務償還リスクは小さい」と判断。格付「A」の据え置きを決めた。
同病院は1955年、米国南長老教会によって設立。「からだと こころと たましいが一体である人間(全人)に、キリストの愛をもって仕える医療」という全人医療を理念に、フランク・A・ブラウン医師が開設者となりその活動が始められた。