15世紀にドイツ出身の金属加工職人ヨハネス・グーテンベルクが世界で始めて印刷した聖書「グーテンベルク聖書」(ラテン語)などを展示する展示会「日本の印刷史と装丁のおもしろさ」(東海大学付属図書館主催)が、同大湘南キャンパス(神奈川県平塚市)で開かれている。入場無料で来月11日まで。
1455年に印刷が開始されたとされている「グーテンベルク聖書」は、グーテンベルクが活版印刷技術を用いて印刷した世界最初の印刷聖書。活版印刷による西洋最初の書物でもあり、当時最も普及していたラテン語聖書「ヴルガータ」をテキストとしている。
全部で約180部が印刷されたと考えられているが、本の形で現存するものは完本・不完全本あわせて世界で42部だけ。日本では、1987年に丸善が1部を540ドル(7億8000万円相当)で購入。1996年に慶應義塾大学が丸善から買い取り、現在は同大が国内では唯一の1部を保有している。
今回展示されるものは、同館が約20年前に購入したグーテンベルク聖書の1ページ分。
このほか展示会では、横浜開港150周年にちなみ、開港時の様子が描かれた「御開港横浜之全図」や「横浜海岸通之図」など同館所蔵の約70点が展示されている。
展示時間は午前9時から午後5時(土曜は午後4時)まで(日曜休館)。会場は、同大湘南キャンパス(神奈川県平塚市北金目1117)の第11号館展示室(1階)。小田急線東海大学駅前下車徒歩約15分、JR平塚駅下車・神奈川中央交通バス乗車約30分。問い合せは、同館(電話:0463・58・1211、内線:2714)まで。