【CJC=東京】"聖地巡礼"訪問でヨルダン滞在中の教皇ベネディクト十六世は、5月9日早朝にネボ山とマダバを訪れた後、アンマン市内のヨルダン博物館とアル・フセイン・モスクを訪問した。
バチカン放送(日本語電子版)によると、モスク前で行なわれたイスラム指導者、ヨルダン駐在外交団、同国の大学総長らとの出会いで、教皇は神と隣人への愛と人間的理性に基づいた宗教の社会的貢献を強調した。
イスラム教とキリスト教間には特に歴史の影響から来る多くの無理解があったと教皇は指摘。今こそ、祈りの中に憐れみ深い神の御旨に従って生きる者として互いを認め合い、正義と善を証ししながら、すべての人の尊厳を心に留めていかなければならないと話され、相互の理解と尊重のもと、調和ある世界のために共に人類に奉仕することを要望した。
集いには、バグダッド総大司教の姿も見られた。教皇はヨルダンのイラク難民に対する受け入れに感謝を表明されると共に、これからもイラクの平和と和解のための支援が欠けることのないよう、地域のリーダーと国際社会に呼びかけた。